時間がない.comを象徴するような商品を作ろう、ということから始まった、オリジナル開発商品。それは、国産の無垢素材にこだわる建築会社「アトリエDEF」と作った木のトレイでした。
アトリエDEFは、家に住む家族のことを第一に考えている建築会社。自然と共生し、丁寧に暮らす人々の憩いの場を作ろうと、工夫された家づくりが特徴です。素材や、家の間取りなど、細かいところまで丁寧にこだわっている会社です。
アトリエDEFのこだわりのひとつ「山」を育むのに欠かせないのが、間伐材(*)。だから間伐材を使ってトレイを作れば、「時間がない」現代人にも、「時間がない」山にも優しいのではないか? ということで今回のご縁が生まれました。
*間伐材がどういうものかはリンク先をご参照ください
そのトレイは、シンプルながらも雰囲気のあるたたずまい。
実はこのトレイ、「時間がない」人のために、「時間をかけて」丁寧に作られているんです。作られる工程を見るだけで、どこか背筋を正されるような、日々の暮らしを大事にしようと思えるようなこのアイテム。ちょっと作られている現場をのぞいてみましょう。
さて。このトレイが作られている様子を見るために、アトリエDEFの八ヶ岳営業所までやってきました。さっそくトレイの作られる工程を見てみましょう。
まずは、トレイの顔とも言える焼印を、ひとつひとつ丁寧に付けていきます。シンプルな分、この焼印が目立つことになるので、主張しすぎないけれど、地味にならないように工夫されたデザインです。
アトリエDEFのこだわりのひとつは、素材である「木」。外国からの輸入材は、防カビ、防虫、化学的な薬剤などの処理が必要なのだそう。
だからアトリエDEFでは、国産の無垢素材を使っているんです。安心して使える素材で作られたものは、心にゆとりをもたらしてくれるような気がします。
そんな国産の無垢材に焼印をつけたあとは、「にかわ」で素材同士をくっつけていきます。
人工的な接着剤は湿気に弱く、耐久性にも問題があります。しかも中にはシックハウス症候群を引きおこすホルムアルデヒドを拡散するものまであるんです。
そこで活躍するのが、この、「にかわ」。
「にかわ」は、動物の骨や皮を煮詰めてできる、天然由来のゼラチンのこと。あっという間に木同士をくっつけるので、天然の瞬間接着剤とも言われているんだそうです。
そしてその「にかわ」で組み合わせる際も、すべての面がずれないように、手作業でひとつひとつ丁寧に組み合わせていきます。
その際に、にかわが滲み出てくるので、そのはみ出た部分も拭き取っていきます。
ここまででトレイの大枠は完成しましたが、天然であるがゆえに、温度、湿度などの周囲の変化によって変形が生じることがあります。なので、そり防止のために万力でしっかりと固定。
そしてこのまま1日ねかせ、この形を固定します。
天然の素材を使うことで、手がかかる面もありますが、本当に良いものを作るということは、こういう手間の積み重ねなのかもしれませんね。
そしてその後は、ひとつひとつを目で確認。できたから終わり、ということではなく、最後まで気を配って作り上げてもらっています。
そして問題がなければ、ひとつひとつ、ミツロウを塗っていきます。これを塗ることで水に濡れても弾くようになり、虫くいや色褪せも防いでくれるんです。
これで、やっと完成です。
しっかりと時間をかけて作られ、丈夫で長持ちするように考えられて作られたトレイ。
すべて必要な工程なので、省くことはできません。
もちろん無駄な作業もないので、本当に良いものを作るということは、時間と手間がかかるということが実感できるような工程でした。
日常でこのトレイを使っていただきながら、忙しい日々を快適にしつつ、良い暮らしを考える機会、森林保全を考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
完成した、時間がない人にとどけたい木のトレイはこちらから
https://jikanganai.thebase.in/