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人だけでなく、山にも時間がない? 山を守れば、人も豊かになる

気づくと、仕事に、生活に、時間に追われている私たち。そんな忙しい日々を過ごす「時間がない人たち」が、「お互いの知恵や工夫を教えあう」ことで、少しでも楽しい毎日にできないだろうか。そんな取り組みをしているのが「時間がない.com」です。

ある日、同僚の紹介により、おもしろい会社との対談が実現しました。それは、自然素材にこだわって家づくりをしている「アトリエDEF」という会社。話してみると、彼らは言うのです。「じつは人だけじゃないんです。山にも、自然にももう、”時間がない” んですよ。」と。いったいそれは、どういうことなのでしょう?

前回の続きである今回の対談は、アトリエDEFが取り組む山や自然の「時間のなさ」についてのお話が中心です。

使えるはずの木を刈らないことが、山の寿命を奪っている


アトリエDEF 大井明弘(以下、ア・大井) 改めまして、アトリエDEFです。僕たちは、「自然素材の住まいと暮らしづくりを提案する」というコンセプトで、八ヶ岳・長野・山梨・群馬その他関東エリアでの「自然素材での注文住宅」をつくったりしています。なので「家づくり」が主な仕事のはずなのですが、それだけではなくて、暮らしを豊かにするワークショップとか、かまどづくり体験とか、いろいろなことをしています。

ほんとうにやりたいことは、実は、地球の環境をまもる、そのために山を育てる、ってことなんですね。山を育てるために、仕事として家づくりをしている訳なんです。まぁ、はじめて来ると、ヘンな会社だなって思うと思います(笑)。口羽さん(時間がない.comに紹介してくれた同僚)もヘンなところだと思ったはずです。

時間がない.com同僚 口羽敦子 (以下、口羽) なんか普通じゃないなー、とは思ってました。だってホームページみると、わざわざ”かまど”をつくったりしてるんですよ?(笑)。

ア・大井 かまどは、全部の営業所にあるんです。どの営業所も、お昼は自分たちで”まかない”をつくって食べるんですけど、お客さんが来ているときも一緒になって”まかない”を食べます。”まかない”なので当然そんなに豪華なものではありませんが。

あと、畑もやっていて、採れた野菜は”まかない”で食べています。冬はさすがに無理なのですが、今のシーズンは自分たちでつくった野菜と、かまどで炊いたご飯を食べる。都会とはまったく真逆の生活です。

口羽 家づくりをする工務店が、そこまでする必要ないじゃないですか(笑)。

ア・大井 まぁ僕たちは好きでやっているので、みんながこういう生き方をすればいいとは、さすがに思いませんけれど。だけど都会の忙しい、時間がない生活だけなのも偏っていて、要するに両方のバランスが必要なんだと思ってます。

お金を稼ぐことはもちろん必要だと思うんですよ。それがないと生きていけないですからね。けどそれ以上に「生きかた」というものも大切なんですよね、ほんとうは。その両方のバランスをどう考えるかが重要で。そして「生きかた」を考えるということは、つまり、「命」に向き合うことなんです。その「命」には人間の命もあるし、動物の命もある。そしてどちらも、山につながっていくんです。

時間がない.com 北風祐子(以下、時・北風) どういうことですか?

ア・大井 山で生活をすると、日常的にシカが出ます。シカがなぜ人間のところに出るかっていうと、山が荒れて、食べるものがないから降りてきちゃう。どうして山が荒れているかというと、戦後、植林して拡大造林した木が50-60年たって育ってきているのに、植えた木をほとんど刈り取っていないから荒れてしまう。どうして植えた木を刈り取らないのかというと、輸入したほうが安いから。

日本の山って、使える状態の木がまだまだ多くあるのですが、使われていないんですよ。日本の木材自給率は30パーセント程度で、長いあいだ輸入に頼っているんですね。で、木が使われないとお金にならないから、当然、刈られないでほったらかしになるんです。

時・北風 ほったらかしになると、山が荒れる?

ア・大井 山の木は、ほったらかしだと、虫が入ったり腐ったりして、悪い状態になっていきます。あと、木が刈られないで密集したままだと、日が当たらなくなるので、木が弱ってしまう。そうして何が起こるかというと、ひとつは土砂災害。健全な山がつくられないと、土砂災害が起こるんです。

時・北風 最近、すごく増えていますよね。土砂災害。

ア・大井 そうですね、最近多いですね。結局、木が弱ると、山に根がきちんと張られないんです。根がきちんと張られていると、ほんとは土砂を受け止めることができるのに、それがない。なので、木が倒れて、山が崩れてしまうんです。

時・北風 おろそかにしていると病気になっちゃうんですね。人間も同じだ。

ア・大井 あとは、水ですね。山が良くならないと、水がきれいにならない。飲む水もそうですし、実は、海に流れ込む水も同じなんです。山が手入れされることで、海に流れ込む水もきれいになっていました。いま水がわるくなっていることを一番よく分かっているのは、海で養殖している人だと思います。

このように、山はいま、どんどん悪い状態になっていってしまってるんです。木を使っていって手入れしていけば、まだギリギリ間に合う状態のはず。けれど、いまだに輸入に頼っているので、もうほんとうに「時間がない」状況。早くなんとかしないと、日本の山は、もう完全に滅んでしまいます。

時・北風 滅んでしまう……。避けるためには、どうすればいいんですか?

ア・大井 一番は、使える木をきちんと切ることですね。多すぎる木が切られることで、残った木が生き返って、山も生き返る。だから僕たちは、木を使った家づくりをしているんです。

「仕事として家をつくっていますが、ほんとうにやりたいことは山を育てること」と言っているのには、こういう背景があるんです。

時間がない人に向けた木のトレイを、間伐材でつくる

時・北風 なんとかしたいですね。一緒に何かできないかな……。日本の木が使われると、いいんですよね。

ア・大井 そうですね。木を健全に大きく育てるために、密集している場所の木を切ることを間伐(かんばつ)と言い、 そうして切った木の材を間伐材と呼ぶんですが。日本のこの間伐材がちゃんと価値を生めるようになれば、それは間伐を促すことになるので、とてもいいことです。

時・北風 実は、「時間がない人むけ」に考えているモノで、もしかしたら良さそうなモノが1つありまして。聞いてもらえますか?

ア・大井 もちろん。

時・北風 うちの家も、まぁ共働きで子どももいまして、みんななんだか忙しい人ばかりなのですけれど。「ちょっとした時間だけ置いておきたいもの」が、バラバラと散らかりがちなんですね。電気やガスの請求書とか、ダイレクトメールのたぐいとか、あとは紙だけではなくてカギとか、小っちゃなクリップとか。

どこかに仕舞ってしまうほどじゃない、スグ使ったりスグ見たりしたいものなんだけど、そんなのをポンとそこら辺に置いておくと、まぁ散らかるし、肝心なときに無くなったりするんですよ。そういうもの、ありませんか?

ア・大井 あります、あります。

時・北風 ですよね。それが、このあいだ娘が旅行で大阪に行ったおみやげに、お菓子を買ってきたんですけど(笑)。その「箱」がちょうどいいサイズと深さで、今や我が家で、無くてはならないものになっているんですよ。

タテやヨコのサイズが、あまりに請求書の大きさとピッタリだと、時間がないなかでポイって入れられないし、取り出すのも少し面倒ですよね。けど、このお菓子の「箱」は、ちょうどいいゆとりがあって、郵便物を放ってもだいたい入るんですよ。あと、郵便物を入れたままカギとかクリップも入れられるし、取り出せる。なんだか絶妙なんです。

けど、さすがにこの箱は、このままずっと置いておくにはちょっと、じゃないですか(笑)。

ア・大井 (笑)。

時・北風 だから、いろいろなサイトを見て、とにかく探しまわったんです。けど、不思議なことに、ちょうどいいのがないんですよ。もっとごつかったり、サイズがぴったりしすぎてきつかったり、深さが深すぎたり、浅すぎたり。

そういう、「ちょっとだけ置いておく」用じゃなくて、「ちゃんと置いておく」用のものばかりなんですね、世の中のモノは。レタートレイだったり、オフィス用の書類トレイだったり。

きっちり仕舞う、整理整頓する人には、たしかにそれらがいいと思います。けどこちらは「時間がない」から、アバウトに、サッと放りたいんです。もう少し、余白というか、余裕がほしいんですよね。

あと、深さもポイントです。一時的にしか入れないものだから、深すぎると使いづらいんです。5cmでは圧迫感も出ちゃう。けど2cmだと浅すぎて、一週間分の請求書やDMがあふれてしまう。家族にもよりますけど、ひと家族には3cmくらいがちょうどいいんですよ。

ア・大井 なるほど。

時・北風 重厚感や存在感は出したくなくて、ギリギリ存在を感じられるくらいの卓上トレイがいいなと思っていたんですよね。風合い豊かな日本の木でつくられたトレイだったら、ちょうど良いと思うんです。そんな木のトレイって、間伐材でつくれますか?

ア・大井 それはもう、できます。職人の手作業が入りますけど、問題なくできますね。

時・北風 そうなんですか! あ、それは、接着とかどうやってつくるんですか? 自然素材にこだわっていると伺ったので。

口羽 そうです。アトリエDEFさんのこだわりに、人間のからだに悪いものはぜったいに使わない、ということがあるんですよ。普段つくっている家も全部が自然素材ですし、木も、大工の技に伝統的な組み木を取り入れていたりするんです。

ア・大井 そういう方法でつくることもできますし、接着剤といっても自然素材の”にかわ”を使ったりしてもつくれます。化学製品のボンドなどは使いませんから、安心してください。

時・北風 それは素敵です! ではもしよろしければ、試作をお願いしてもいいでしょうか。その試作をもとに、こんどは同じように「時間がない」パパやママたちがいるので、つかいたいかどうかを聞いてみようと思います。

ア・大井 わかりました。では試しにつくってみますね。

その後、何度かの改善を経て完成した、時間がない人にとどけたいモノ第1弾はこちらから

https://jikanganai.thebase.in/

(次に続きます)

天然素材でつくられた木工用のみつろうクリーム

みつろう仕上げを体験しました

 

 

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